西林 正志

◎とにかく、かっこいいの一言◎


◆メインアイテム
ランドステーション Lアイボリー

多様性の時代、あまり個人の価値観を押し付けるのは良くないと思いつつ、それでも世界一かっこいいと断言できる幕、それが"ランドステーション"です。あれこれとこの幕の良いところを言語化してご説明しようとしましたが、結局1番お伝えしたいことはそこでした。
人間は外見より性格。はい、もちろんです。でも趣味のキャンプくらい、胸を張って"見た目が好きだ!"と叫びたい。

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とはいえスノーピークのスタッフとして、その一言で片付けるのは職務怠慢。なぜ自分がそんなにこの幕が好きなのか、粋ではない行為とわかりながらも、向き合って一度考えてみました。


以下長文となりますが、ご興味のある方は是非ご覧下さい。

⚫︎とにかく大きい
メインポール210センチで建ち上げ、更にサブポールを210センチ以上に設定して跳ね上げた際の有効面積の大きさは、スノーピーク全幕体の中で最大です。更に各グロメットに追加でポールを差し込めば、もっともっと大きくなります。ラックソットを"ロの字"に8台は設置できる圧倒的な大きさです。例えるならシロナガスクジラ。

⚫︎他のタープに比べて風に強い。
地面に直接幕を固定するという構造上、他のタープより風に強いです。風を受ける面のファスナーの開閉を行うなどで風を受け流すこともでき、"自然とうまくやる"感覚を愉しめます。
サブポール140センチでフルクローズした際の鎮座感はサイです。

⚫︎設営撤収が簡単
基本構造はタープ。メインポール2本を建ち上げたら、あとは裾をペグダウンしていくだけでどんどん形になっていきます。

【フレームをスリーブに通して湾曲させてピンにさしたり張り綱を伸ばしてペグダウンして…】などなど、ランドロック等の大型シェルターに比べて手順が少なくシンプル。それでいてそれ以上の広い空間を作り出せます。

よって撤収手順もシンプルです。動物で例えるのはここでやめます。

⚫︎軽くて収納もコンパクト
ランドロック24.5キロ、ランドステーション 8.9キロ。メインポール2本と前後はねあげ用ポール含めても13キロ程度。長くキャンプを続けていく上で軽さは正義です。

付属のポールケースに最低限必要なポールは収納できます。さらなるアレンジを楽しむならポールを増やして、ポールキャリングケースの購入をご検討ください。

アレンジ用のサブポールは、ウイングポールではなくアップライトポールなど比較的安価なポールでもご使用頂けます。

⚫︎タープだけど就寝幕としても機能する
①ポールを中に通して使用できるインナーテントのシェルインナーDUOはもちろん、アメニティドームのインナーなど自立するインナーテントを中に入れて、カンガルースタイルを楽しめます。

②ペンタイーズをメインポールから吊り下げて、ミニマムなインナーテントとしても使えます。

③コット泊の場合も、居住空間としてはデッドスペースになるメインポールの外側の傾斜した空間にコットを配置。リビングスペースを損なわずに4台コットが置けます。

④設営が簡単な分、別で就寝幕を建てる余裕が出てきます。その場合は就寝の際もランドステーションをクローズする手間なく寝られます。

選択肢多すぎて訳が分かりません。

⚫︎"人と違う"を愉しめる
メーカーからテントを買う以上、【人と被らないテント】は存在しません。人と被るのが嫌な天邪鬼なキャンパーは、建て方で勝負していくしかないんです。
ランドステーションなら、100通りを超える建て方のバリエーションで、自分を表現できます。たとえ完全ソロキャンプで誰も見ていなくても、ランドステーションはあなたと遊んでくれます。

まずオーソドックスなアレンジを楽しんで頂いてからは、"自分ならこう建てる"を愉しむフェーズに入りましょう。その度にポールとロープが増えてキリがありませんが、スペインのサグラダファミリアのように、未完成なことにロマンを感じましょう。


ランドロックなど定番幕に比べると、メッシュなし、スカート無しなど、機能面で何かとデメリットも多い幕。それを補って余りありすぎるかっこよさと、"あくまでも俺はタープなんだ"という侍のような潔さがあり、それを敢えて使うことでキャンパーとしてのアイデンティティを表現できます。四方八方から四六時中写真撮りたくなります。


あくまでも一例としまして、掲載した写真撮影時の各アレンジ方法ですが、

①写真2.3.4枚目の時
前の跳ね上げはポール280センチ、1枚目ではサイドウォールのファスナーは全開放してまきあげてとことん開放感に富んだアレンジです。2枚目ではファスナーは開けつつグロメットからロープを伸ばして固定し、側面からの風や視線は極力遮りつつ、スリットから外を見たときのランドステーションが切り取る世界を愉しめます。
後方は210センチ×3本のポールでフラットな天井の大空間を作り、その下にはスタンドスタイルのキッチンをレイアウトして、中央のダイニングスペースは最大限確保した仕様です。

②写真5.6.7枚目の時
前後とも210センチのポール3本ずつ使用して、スクエアな巨大空間を作っています。片方はサイドウォール全開放、もう片方はクローズ
しています。片方を開けたのは、この時サイト内の松の木がサイドウォールに干渉したためです。そもそもの設置場所選定ミス。ちなみに写真1枚目の際もやらかしています。そんなトラブルもランドステーションならファスナーの開閉により木々の間を縫うように自在に設営ができます。

③写真9.10枚目の時
これはランドステーションを縦に跳ね上げたアレンジです。側面の三角形のパネルは地面にペグダウンせずにサイドウォールのファスナーを開けると、側面を跳ね上げることもできます。この時の後方になる側に寝室を設置すれば2ルームシェルターのような使い方が可能になります。

ごくごく一例ですが、ご参考までに。今も新しい建て方を模索中です。

長文にお付き合いありがとうございました。



いやぁとにかく、かっこいい。


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