西林 正志

◎やっぱり、焚火は楽しい

◆メインアイテム
焚火台SR

私がキャンプを始め出した頃、キャンプと聞いて最初にイメージするのは、やっぱり【焚火】でした。「キャンプをしてみたい」というより「焚火をしてみたい」という思いから、キャンプを始めたと言っても過言ではありません。

非常に個人的な見解です。
スノーピーク定番の焚火台S〜LLのシリーズは、【焚火を囲むこと】、その先にある【人と繋がること】を目的に作られているように思います。素敵です。
対して今回ご紹介する焚火台SRは、もっと純粋に【焚火を愉しむこと】をとことん追求したギアです。

たまに、「とにかく焚火がしたい」と血が騒いで眠れない、そんな夜があります。だいたい3ヶ月に1回くらい。普段は数名でキャンプに行くことが多いですが、そんな夜が続くとソロキャンプに行きます。その時は必ず焚火台SRを持って行きます。


◆私の焚火の流儀
①松ぼっくりを拾う
 キャンプで設営が終わったら、松ぼっくりを拾います。できるだけ笠の開いた美しいやつを。

②乾燥した松の葉を拾う
 松ぼっくり同様、豊富な油分を含む松の葉は、天然の着火剤として最適です。

③薪を割る
 バトニングで割り箸くらいの太さの薪を数本、親指くらいの太さの薪を数本作ります。

④着火する
焚火台SRに①と②を入れて、ライターで火をつけます。そこは文明の力を借ります。
火が上がったら薪を細い順に入れて、炎を育てていきます。

⑤火床を左端に寄せ、火付きの良い針葉樹の太薪の端を火床に刺すように、もう片方の端は焚火台SRに立て掛けるように置きます。

⑤の工程が1番のこだわりです。
この時一旦目を閉じて、耳を澄ませてください。薪は端からじわじわと燃えていき、ゆっくりと灰になっていきます。パチパチと小さな小さな音を立てて。この風情が堪りません。

燃え尽きてきた時には、いい感じの熾火になっているはずです。その火床を左端に寄せて同様に1本の薪を置きます。熾火からじわじわと新しい薪に炎が移っていくのを観察しましょう。
2本目以降は広葉樹を使った方がより長く、緩やかな炎を楽しめます。

焚火と向き合い、1本一本、大事に大事に燃やしていく。心が浄化されていく、そんな感覚になります。

そんなペースで焚火をするので、1泊のキャンプで薪を半束くらいしか使わない、エコなところもお気に入り。

定番の焚火台は組んだ薪の中央から燃えていく構造になっています。薪を中央から燃やすと、薪の中の水分が急激に熱されることでパチンっと大きな音を立てて爆(は)ぜます。爆ぜることで大きな火花が散り、テントや服などに穴を空けたり、火災の原因にもなりかねません。焚火台SRのように、薪の端から燃やすことのできる構造だと、より安全にじっくりと焚火を楽しむことができます。

焚火料理もしやすいです。
オプションの【焼アミステンレスハーフPro.】を使用すれば、手軽に焚火料理にチャレンジできます。【ギガパワーストーブレクタグリドル】でじっくりとお肉を焼いて、空いたスペースでスープを作ったりと、多様な調理に対応します。

炎を育て、耳を澄ませ、観察する。
焚火をすることの愉しさを、改めて感じさせてくれる焚火台SR。「焚火をしてみたい」という衝動で始めたキャンプですが、その頃の純粋な気持ちをいつも思い出させてくれます。

あぁ、とにかく焚火がしたい。


利用アイテム

このスタッフの他のコーディネート

人気のコーディネート

もっと見る